人は誰でも何らかのよい特質を持って居ります。
この性質は生まれながらの素質によって出来たものでありまして、これは過去何代かの先祖の努力の賜物であります。
この特質を働かす場合は、あまり努力しないでも他人より優れた事が出来るのであります。
だからと言ってその上にあぐらをかいて、安閑としていてはなりません。むしろこの特質を精一杯生かして、祖先より頂いたものをより更に秀でたものにして、後世の人への贈物にする覚悟がなければなりません。
そこに心霊学徒の言う地上で生活する意義があるのであって、世に言う天才とはその人の先祖が積み重ねた努力が、今現れて居ると言う事であります。
(上巻62頁、昭和42年、Copyright © 2004 公益財団法人日本心霊科学協会)