吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(13)

人間は自己の中に自己を勝利者たらしむる力をもっていれば、また反対に自己を敗北者たらしむる力ももっております。自分の両手をのびのびと高く上げることも出来、またその両腕で自分の胸を圧迫して、悪魔に押さえられる夢を見ることも出来る、同じ自分の力で...more
吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(12)

肉体を、その顕現機関となす魂を人間と言い、肉体を持たぬ魂を霊魂と言う。これは大ざっぱに言えば、智と情との合成で、この両者に肉体を取り入れれば、智・情・体の三つで、この三つの要素は個人の全標示し得るもので、体なる要素は、力を顕現するものであり...more
吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(11)

人は誰でも何らかのよい特質を持って居ります。この性質は生まれながらの素質によって出来たものでありまして、これは過去何代かの先祖の努力の賜物であります。この特質を働かす場合は、あまり努力しないでも他人より優れた事が出来るのであります。だからと...more
吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(10)

人間には二つの面があります。それは物質的と霊的面とであります。従って人間の、興味の対象となるものにも物質的なものと霊的なものとがある訳であります。ところが、霊的な面と物質的な面とは一つの実在のものの、互いに半面であります。従って物質的なもの...more
吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(09)

人生とは舞台の上で芝居をして居る様なもので、波がいくら起こっても、水と言う正体が減るものでも、又増すものでもありません。類魂から見れば皆同じ並みの魂で、只その役割が各々異なって生活して居るので、役割に貴賎は無く、あたえられた役割を、いかに正...more
吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(08)

どんなに恵まれているかに見える人でも、時により、心に隙間風が吹き抜ける淋しさを否めません。その瞬間、守護の霊との絆に、隙が出来たと思って間違いありません。人を守護出来得る境地を許されている程の霊は、明るく積極的で、こうと定めたら一目散、やり...more
吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(68)

己の心の欲するところ、即ち、欲望を満足させることをもって楽しみとしている人は少なくありませんが、これでは、楽しみを欲求する心にひかれて、却って苦しい境遇におかれるわけであります。これに反して道、即ち心霊学徒の道に徹した人は、己の心の欲情を満...more
吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(07)

人間は、今与えられている仕事を怠けようと思えばいくらでも怠けられるし、又勤勉に働こうと思えば人一倍働けます。それがその人間には、他の動物と異なって自由性を持っている所であります。この自由性を持つが故に、自分の行った事については、常に責任とい...more
吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(05)

バラの木に、香り高い美しい立派な花を咲かすには、野バラの根に他から高貴なバラの枝を持って来て、接木いたします。これには技術を要しますが、とにかく、接木した花と同じ美しい大輪をつけます。この事は、野バラは代々流れて来ている先祖の悪因縁といたし...more
吉田綾霊談集

吉田綾霊談集(04)

万物は流転する。今始まったものではない。夏目漱石が“猫”の中で持ち出しているし、『方丈記』の中に、行く河の流れは絶えずしかももとの水にあらず。又、ヘーラクレイトスは先ずこう言っている。万物は移ってゆき、何一つ止まるものはないと、更に、存在を...more